「美容師の妊娠報告」サロンやお客様にはどのタイミングがベスト?

女性美容師さんの悩みの一つとして、30歳前後になるとみんなが意識する「妊娠について」ですが、美容師は立ち仕事である性質上、一般的なアドバイスが適さないこともよくあることです。

さらに美容師が妊娠したときに相談できる相手も、例えばあなたがスタッフの「平均年齢が低い」サロンにお勤めだったりすると、身の回りの「出産経験者」を見つけることが難しいでしょうし、どうしたらいいのか分からないこと尽くしで心細い思いをされるかもしれません。

そこで数回に分けて「美容師の妊娠」と「いつまで働くか?」に絞って、少し掘り下げながらご説明できればと思います。

現在妊娠中の方や妊活中の方、将来働きながら子供も授ちたい!と考えている多くの女性美容師の方々がお読みいただけると幸いでございます。

お時間があるときにご一読ください。

サロンに「妊娠報告」いつする?

懐妊されると、いつか周囲に公表して理解を求める場面が必ずあるのですが、それは一体いつがベストなタイミングであって、「誰に?」・「どんなふうに」報告するのがいいのでしょうか?

ここでは「妊娠報告」についてご説明していきますが、人それぞれ働く環境が違うように、タイミングも相手次第で「ベスト」なタイミングは異なるのかもしれません。ですので、一つの参考程度にお読みください。

お客様にご報告する「タイミングは?」

一般的に美容師は顧客からの支持を得て売り上げを伸ばしていく仕事ですが、顧客と美容師との「距離感」や「関係性」は、人それぞれといえるところがあるでしょう。

淡々と施術をこなし、必要最低限の「接客」をこなす美容師もいれば、職業や家族構成、はたまた恋愛事情までと、顧客のパーソナルな情報を共有している美容師もいることでしょう。

両者のタイプは違えど、美容師が妊娠をすると今まで通りの「働き方」が困難になることもありますし、「ご報告」というカタチでお知らせすることになると思われます。そのとき、サロン内に前例となる先輩美容師がいればいいのですが、必ずしも身近にいるというわけでもありません。

ですので一般的な事例でご説明すると、多くの場合で「安定期」を超えた頃にお伝えする美容師が最も多いといえるでしょうし、お腹の膨らみをお客様に気づかれるより前にこちらから、「ご報告」するのが無難かもしれません。

なぜならお腹が膨らんでいるだけでは、もしかして「太った?」と思われてしまうかもしれませんし、なかなか長い付き合いといえど、お客様から聞きづらいことでもあります。なかには「私に1番に教えて欲しかった!」とちょっと個性的なお客様も実際にいらっしゃるので、「善は急げ!」の精神でご報告してあげるのも、一つの接客技術といえるでしょう。

「めんどくさい」と思われるでしょうが、顧客の「理解」を必要とするのは「これからが本番」といえるので、ちょっとだけ頑張ってみましょう。その「理解を必要とするとき」というのは、端的に言うと美容師という仕事は立ち仕事であって、忙しい時などは「ずーーと」立ち続けて働くことも珍しくはありませんし、昼食を食べるのもままならない時すらありますよね。

これだけハードワークをしていると、「切迫早産」を医者から指摘されることもありますし、事実として美容師が妊娠したとき、多くの美容師が切迫早産の恐れがあるとして「入院」することも決して少なくありません。

職業病というには少し違う気がしますが、立ち仕事全般によくある「妊娠あるある」といえるでしょうし、お腹が張ってくると必ず腰を下ろして「一休み」することが必須となるので、たとえば接客中に一休みするために、他のスタッフと交代しなくてはならない場面もあるでしょう。

そのときに、お客様の「ご理解」があると無理せず休憩を取ることができるので、先ほど申し上げた「ちょっと面倒くさいこと」もできていると、準備万端ですね。

本記事のまとめ

いかがだったでしょう?
妊娠の喜びは皆同じでも、職業によっては「つわり」や「お腹の張り」についての大変さが異なるでしょうし、ハードワークと立ち仕事という特徴を持っている「美容師」にはことさら共感できることと思います。

一般的に妊娠していることは、「安定期」を超えた頃にサロンオーナーへ報告するのがよくある流れですが、実は「つわり」がツライのはこの「安定期」の前なのです。「つわり」は人によっては何ともないような軽い人もいらっしゃいますし、食べても空腹でも嘔吐してしまう人もいらっしゃるほど個人差のあるものですが、そんな時は安定期に入るのを待たずに、サロンへ相談することも必要といえるでしょう。

サロンにとってスタッフは大切な同僚ですし、もしあなたがサロンの中であある程度責任のある立場だった場合、後輩たちに頼ることこそ後輩たちの成長へつながるものでもあります。

自身の不調を「迷惑」と捉えず、助けが必要な時は「お願い」し「感謝する」ことが重要でしょうし、理想は出産にまつわる各種「手当て金」や「給付金」を享受できるギリギリまでは働いていたいでしょうから、周囲の協力を得て働ける環境が望まれることではないでしょうか。

文中にもありましたが、美容師の仕事内容はとてもハードであって、妊婦が妊娠前のように仕事をこなすことはほぼ無理と言っていいと思いますし、お腹の赤ちゃんのためにも無理をされないのが肝要と言えます。なので「いつまで働く?」については、手当て金などを受け取ることのできる予定日42日前まで働くことが理想でしょうし、まだ多くの貯金がない家庭状況ですと、なんとか働いていたいものです。

ただし人によっては、予定日は早まることもありますし、先ほど申し上げた通り「切迫早産」となることも美容師でしたら十分に可能性のあることです。何よりもまずは「母子の健康」が第一ですので、仕事中にツライ時はちゃんと休憩が必要ですし、勤務時間や勤務日数を減らした方がいい場合は、サロンとしっかり話し合うことがとても大切です。

これだけ医療が進歩した今日においても、出産は命をかけた出来事ですし、多くの人たちから祝福されるべきものです。「妊婦は社会で守る」ものなので、ぜひ多くの人の善意を受け取って甘えてください。
いつまで働くか?よりも、いつまで「働けるか?」のほうが少しではありますが、ポジティブでいいかもしれませんね。

ご一読ありがとうございました。