美容師の妊娠発覚後、仕事はいつまで続けるべき?

女性美容師さんの悩みの一つとして、30歳前後になるとみんなが意識する「妊娠について」ですが、美容師は立ち仕事である性質上、一般的なアドバイスが適さないこともよくあることです。

さらに美容師が妊娠したときに相談できる相手も、例えばあなたがスタッフの「平均年齢が低い」サロンにお勤めだったりすると、身の回りの「出産経験者」を見つけることが難しいでしょうし、どうしたらいいのか分からないこと尽くしで心細い思いをされるかもしれません。

そこで数回に分けて「美容師の妊娠」「いつまで働くか?」に絞って、少し掘り下げながらご説明できればと思います。

現在妊娠中の方や妊活中の方、将来働きながら子供も授ちたい!と考えている多くの女性美容師の方々がお読みいただけると幸いでございます。

お時間があるときにご一読ください。

立ち仕事について

美容師に座る時間はない!と一般的には思われていますが、当事者たちから聞くと「いがいに座ってるよ」と言う声もチラホラ聞こえます

というのは、パンパンに予約を詰めるサロンの方針なら座る時間もないでしょうが、最近はアシスタントを使って、予約をバンバン回すビジネスモデルを実践するサロンは少なくなってきているので、薬剤放置時間中にひと休憩したりすることなんかも可能ですよね。

また、人によってはスツールカッターと呼ばれるような、施術中は「椅子の上が私の定位置」と言わんばかりな方もいらっしゃいますし、できるだけ座りたい!と考える美容師も歳を追うごとに増えていきますよね^ ^

しかしこれは妊娠前の話であって、お腹の大きくなった頃にはさらに多くの「休憩時間」が必要になるのですが、実際は予約の状況次第では厳しい状態になることも多々あることと思います。

美容師だから仕方がない!と言ってしまってはそれまでなのですが、妊娠中と妊娠前では「ツラさ」があまりに異なることも理解しておかねばなりません。なぜなら、お腹が大きいということは体の重心が前に傾いている状態ですし、常に背中側の筋肉が緊張している状態なわけです。

妊娠前の体重から徐々に変化するので、足にかかる負担も相当ですし、背中や首にかかる疲労も大きいのですが、やはり一番はお腹の裏側になる「腰」へのダメージが深刻なものに表面化してきたときです。

人にもよりますが、普段から腰痛を持っている方は間違いなく悪化してしまうので、妊活前にある程度腰を守るような筋肉をつけるために、トレーニングをされるのも一つの方法かもしれませんね。

いずれにせよ美容師が妊娠してお腹が大きくなってくると、30分に一回程度は小休憩が必要ですし、全身の筋肉の緊張を和らげることが「立ち仕事」とうまく付き合うコツだともいえるでしょう。

ちなみに、妊娠については独身の若い男性ほど身近な環境で経験をしたことがないので、どのようにサポートをしたらいいのか、妊婦に対しての対応がわからないものですが、多くの場合は「こうしてくれると助かる!」と伝えると、分からないなりにサポートしてくれるので、上手に付き合うことが最善の方法だといえますね。

妊娠初期には「つわり」がつきものですが、一般的な特徴として

・嘔吐・吐き気
・においが気になる
・空腹で気分が悪い
・眠気・頭痛
・イライラ


が挙げられます。


そして美容師が働く環境として逃れられないのが、まさしく「におい」だといえるでしょうし、薬剤を用いる施術や調合室での調合の際は、かなりキツい思いをすることになるかもしれません。

といっても、最近の薬剤は昔に比べれば、匂いの少ない主原料を用いて製造されていることが多いので、マスクなどを上手に活用しながらサロンワークすることが求められることでしょう。

さらに施術時の対策としても、パーマ剤を用いる時は「塗布だけ人に頼む」ことも一つの方法ですし、「つわり」は誰もが知っているツライ時期なので、どんどん他人任せにして大丈夫でしょうし、お客様も失敗がない限りは好意的に受け止めていただけるので、無理はなさらないでください。

ちょっと言いづらいのですが、お客様によっては「香水」や「化粧品」のにおいがきつい方もいらっしゃるかもしれませんが、できるなら入客前に他スタッフに伝えて「アシスト」を多くお願いすることも防御策となります。
なんせ「吐く」よりはマシなので、どんどん周りを巻き込みましょう。

あなたが考えている以上に、周りのスタッフは「頼られたい!」ものですから。
安心して周りを頼ってくださいね!

本記事のまとめ

いかがだったでしょう?
妊娠の喜びは皆同じでも、職業によっては「つわり」や「お腹の張り」についての大変さが異なるでしょうし、ハードワークと立ち仕事という特徴を持っている「美容師」にはことさら共感できることと思います。

一般的に妊娠していることは、「安定期」を超えた頃にサロンオーナーへ報告するのがよくある流れですが、実は「つわり」がツライのはこの「安定期」の前なのです。

「つわり」は人によっては何ともないような軽い人もいらっしゃいますし、食べても空腹でも嘔吐してしまう人もいらっしゃるほど個人差のあるものですが、そんな時は安定期に入るのを待たずに、サロンへ相談することも必要といえるでしょう。